BCのセミリタイアまでの道のり

最近は米国株、ETFなどを不定期にレポートしてます。皆さんのお役に立てば嬉しいです。

【簡単銘柄研究】米国株銘柄スカウターを使ってMDT(メドトロニック社)を調べてみた

こんにちは。

今回から銘柄分析、ではなくて銘柄研究に変えました。
私の気になる銘柄を調べていっている、その過程をお伝えしているからその方が適切かな、と思ったのです。

せっかく時間をかけて書くブログなので、今の自分にふさわしい表現で自然体であることにこだわり、等身大の自分を記しておきたいという気持ちが出てきました。

 

さて、今回知りたい銘柄はメドトロニック社です。
言わずとしれた世界的な医療機器メーカーで、その医療への貢献度は現在進行形でとても素晴らしいものがあります。

 

私が少ない前知識で知っているものは、インスリンポンプと持続血糖測定ですね。
これらをまるで人工膵臓のように治療することを実現した、特に1型糖尿病の治療においてはなくてはならないものです。
さらにこの疾患は小児期に発症するものなので、多くの親御さんの不安をわずかではあっても解消していることでしょう。


しかしながら、メドトロニック社にとってはその領域はサブであり、メインの領域は別にあるということ。


「え、こんなすごい製品を作っているのにメインは別の領域なん?」

 

こんなところからでしたね。

 

現在のコロナ禍においては、顧客である病院が感染症の治療に集中しており決してメドトロ社にとってはよくない状況ですが、この後の回復を期待しています。
もちろん私も米国個別株投資をしておりますので、これを投資のタイミングになるのかもしれない、と考えています。


その二つの点から、これまでの疑問をクリアにする良い機会だなと思いました。

 

それでは、お付き合いください。

メドトロニック社とは?

まずは事業内容を調べましょう。

1949年から続く医療機器の企業

その会社の始まりがなんだったのか、ということがまず知りたいところです。

メドトロニック社のホームページで沿革をみてみました。

1949

アール・バッケンとパーマー・ハーマンズリーが米国ミネソタ州ミネアポリスのガレージにMedtronicを設立  Medical(医療)とElectronic(電子工学)という 2つの単語を組み合わせ、Medtronicと名付ける

1957

創業時と同じ改造したガレージで仕事を続けていた アール・バッケンは、世界初の電池式体外型 ペースメーカを開発

https://www.medtronic.com/jp-ja/about/history.html

 

 

70年前から医療機器の領域で事業をしていたということです。
現在においても、事業領域を変えずに済んでいるというのは少し羨ましい感じもしますね。

 

私の知っているインスリンポンプはスマホを使って調整ができていたように記憶しています。
ハイテク医療機器メーカーに進化してきたとなると面白そうですが。

アメリカと中心に世界に事業を展開し、糖尿病を除く3つの領域でバランスよく売り上げを作っている

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売り上げ構成比、領域と地域ごと

このスライドはとても面白いですね。

特に以下の部分に着目します。

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売り上げの内訳

売り上げは以下の4つの領域からなります。

  1. CVG(カーディアック アンド バスキュラー グループ)
  2. RTG(リストラティブ セラピー グループ)
  3. MITG(ミニマリー インベイシブ セラピー グループ)
  4. DIB(ダイアビーティス)

1の祖業の循環器系は今は33%程度になっているんですね。

4の糖尿病が唯一10%と小さいですが、それを除いた3つの領域で3割程度とバランスがとれています。

地域はアメリカが約5割で最も大きく、残りは海外。
アメリカを中心に売り上げを構成しているものの、マーケット自体が世界最大なのでこれは当然。ただ世界展開うまくできていることがわかります。

 

米国株銘柄スカウターを使ってバリュエーションの確認

マネックス証券の回し者ではないのですが、口座開設だけで使える無料のツールなので、これはおすすめです。

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概要

昨日の終値ベースのものですね。

時価総額が約13兆円、

自己資本比率は高めで5割を超えています。

ROEは10%なので思ったより高くないのですね。ハイテクをみていると4割超えが多くて水準がおかしく?なりますが、メーカーだとこれくらいになってしまいますかね。

 

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売上高、営業利益の推移

通期での売上高、営業利益の推移ですが、2016年に買収でもしたのでしょうね。
それを加味しても右肩上がりではありました。
そして2020年4月が売り上げと営業利益が共に下がっているのは明確にコロナの影響でしょうね。

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キャッシュフローの推移

2009年のリーマンショックのときも影響はさほど感じません。

綺麗に右肩上がりになっています。

2015年に大きく投資をしていますが、先ほどの売り上げのところでもあったように資金調達を行って買収をしたんでしょうね。

それでも自己資本比率は5割を超えているので問題ないでしょう。

2020年4月もキャッシュフローの傾向はそこまで変わりませんが、7月には何か動きがあるかもしれませんね。

 

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部門ごとの売り上げ推移

MITGが減少傾向になりますが他の3つはどれも成長していますね。

この部門を買収していたんですね。ただマイナス成長になってしまっているのは少し気になります。

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1株配当の推移

1株あたりの年間配当の推移になります。

この5年間では綺麗な右肩が上がりになっています。

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配当利回り

配当利回りはそこまで高くはないです。
連続増配株という意味では良いのかもしれませんが、基本的にはキャピタルとインカムの両方を得るという目的になりますね。

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配当性向

これは少し高いな、という感じがあります。
コロナによる一時的な利益の減少によって配当性向が上昇しているのかもしれませんが安定的ではあっても成長は必要な銘柄だと思いますので、少なくとも7割を超えるような銘柄ではないしょう。

ただ、次の7月期は利益がさらに減少しそうなので一時的には超える可能性はあります。

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PERの推移

この5年間で見るとPERの観点からは割安にあると言えるでしょう。

ただ、これも利益次第ですので跳ね上がる可能性がないとは言えません。

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配当利回りの推移

配当利回りの推移ですが、徐々に切り上がってきていますね。

これは株価の上昇ペースよりも配当金のそれの方が相対的に高かったということでしょう。しかしながら、コロナショック前は結構低い位置にありましたので、今後株価の業績の回復があるのか、また配当金も減る可能性も考慮しておく必要がありそうです。

 

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四半期EPSの予想と実績推移

これ見ると面白いですね。7月以降に徐々に回復していき来年の4月には元の位置に回復するだろうと考えられているようです。
この4月は厳しい結果でしたね。予想のばらつきも大きかったですが、最小値を下回る結果になってしまっています。

ただこの落ち込みがこの1年間だけに限定されるものなのであれば、逆に言えば見通しが立っているという意味では安心できます。

 

まとめ

MDTについて米国株銘柄スカウターを使って簡単に調べてみました。

私がもし購入をするならば、

7月の決算発表日に内容を確認してからか、その前後までにという風に思えました。

コロナウイルスの影響による売り上げの落ち込みは限定的と考えた場合になります。

これまでに築いた強固なビジネスは変わらないと考えられ、ホールドしておいても良いように思います。

ただ、懸念点があるとすれば売り上げ構成比の3割を占める

MITG

の部門の売り上げが落ちてきていること。

これはコロナとは関係ないように思います。

本来であればこの評価を正確にしておいてから、買いの判断をするということになりそうです。

仮に半減して売り上げ構成比の15%になってしまったとしても、現在高値から2割程度安くなっているので持ち堪えられる共考えられますが。

 

それでは今回はメドトロニックを調べてみました。

マネックス証券の米国株銘柄スカウターは使いやすいので誰でもできる内容になります。

もし気になる銘柄がありましたら一度ご自身でお調べになられてください。

それでは米国個別株投資の一助になりましたら幸いです。

ご覧いただきましたありがとうございました!!