BCのセミリタイアまでの道のり

最近は米国株、ETFなどを不定期にレポートしてます。皆さんのお役に立てば嬉しいです。

【ファンド研究】シャープレシオはファンドの評価だけじゃなく、自分のポートフォリオを改善するための優れた指標!!

こんにちは。

 

本ブログは自律した投資をして投資成績を改善しようという、

随分と真面目な方向に向かい出しています。

本日は投資法の研究についてです。

 

シャープレシオっていう言葉はよく聞きますよね。

この理解を深めれば、より良い運用スタイルを見つけられるのではと考えました。

それでは本日はシャープレシオについて、よろしくお願いいたします。

 

本記事では以下のリンクを参考にしております。

  1. https://www.daiwa-am.co.jp/guide/term/sa/sharp_1.html
  2. https://kabupedia.net/kabushikikiso223risk-free-rate.html
  3. https://financial.jiji.com/barrons_digest/back_number.html?number=21

シャープレシオって何のこと!?

リスクを取って運用した結果、安全資産(リスクがゼロと仮定した資産)から得られる収益(リターン)をどの位上回ったのか、比較できるようにした指標です。
ファンドの運用成績を比較する場合に広く用いられています。単にリターンを比較するのではなく、その裏にあるリスクとの見合いで運用成果を判断しようとするものです。

https://www.daiwa-am.co.jp/guide/term/sa/sharp_1.html

上記は引用になります。

例えばある期間内で10%のリターンが得られた場合に、

より波の小さい運用ができている方を評価しましょうということです。

 

波が少ない、

時価総額の変動幅が小さいということです。

 

たとえ結果として同じリターンを得られたとしても、

評価益が大きすぎたり、評価損が大きすぎたりするとしんどくなってしまいますね。

 

やはりリターンだけではなく、

その期間内で評価損益の幅が小さい方が良いということです。

 

もし結果が同じであれば良いじゃん、

という投資家さんでしたらこの指標はスルーしても良いかもしれません。

 

ただ多くの投資家さんは、

できればそういう変動幅も小さい方が気が楽に運用できて良い、

と考えそうです。

 

個別株を研究して自分の好きなように運用している方よりは、

ファンドにお金を預けてプロに運用を任せているような方はこの指標が大事になるんじゃないでしょうか。

 

またこの指標はファンド間の評価をするときなんかに使われるようですね。

 

言葉だけではなくて、その計算式について調べたいと思います。 

シャープレシオの計算式

 

「(ファンドの平均リターン-安全資産利子率)÷標準偏差 

 

上記の式になりますが、言葉の解説が必要ですね。

 

ファンドの平均リターン:これが大体のかたがパッと目に入るファンドの成績です。

安全資産利子率:ノーリスクで得られるリターンのことですね。

標準偏差:波の振幅になります。

 

まず、安全資産利子率って具体的には何なの?

安全資産利子率

いわゆるリスクフリーレートになります。

大体国債が基準になります。

もちろん、短期や長期で利子率は異なります。

また、日本か米国の国債かでも異なりますね。

 

そのため安全資産利子率として、

どの資産を使っているかは注意がした方が良いですね。

 

安全資産利子率(リスクフリーレート)の注意点

  1. 短期か長期か(期間)
  2. 日本国債か米国国債か(発行体)

 

この2つの注意点を元に、

安全資産利子率を揃えた上でファンドの評価を行いましょうということです。

 標準偏差

これは以前にも調べましたね。

端的にいうと、平均からの解離幅のことです。

 

以下の弊ブログのリンクでも確認できます。

分散のルートで計算されます。

 

【テクニカル研究】ボリンジャーバンドを使う前に知っておきたいこと!3σって何!?正規分布も含めて。 - BCのセミリタイアまでの道のり

シャープレシオってどんな時に使うの!?

シャープレシオの計算式をみればわかりますが、

ファンドの平均リターンがまず一番重要になります。

 

そして、もし同じ平均リターンを出すファンドがあった時に、

安全資産利子率をまず引きます。

 

これって案外面白いです。

例えば新興国でいくらリターンが高い投資信託があったとしても、

安全資産利子率が高いのであれば、シャープレシオとしてはあまり評価されません。

 

どこの国が思いつきますか!?

 

これはトルコだとか、いわゆる高金利通貨の国のことですね。

もしも期間を10年の長期国債で考えたとします。

これが10%の利子がついていれば、

10%のリターンを出す投信であったとしても結局シャープレシオはゼロになります。

*短期の利子率であっても、もちろん構いません。

 

これを知っていればゆうちょ銀行さんなんかであった、

変な投信を買わされるなんてことも減るんではないでしょうか。

 

もう少し考えてみます。

これは安全資産利子率からは離れてしまいますが、

例えばVTですね、有名なバンガード社の全世界株ETFです。

このリターンと比べてあなたのポートフォリオのリターンはどのくらいでしょうか?

 

このVTの利回りって2%くらいあることも。

そして3〜5%の上昇が見込めるとしたら。

 

そうすると、個別株で配当利回り2%のものを買うにしても、

せめて7%以上の値上がり益は必要になるんじゃないでしょうか。

 

そして標準偏差は個別株の方が大きいですし。

 

こんな風にシャープレシオを応用版として使ってみるのも良さそうです。

 

ただ、これだと全世界株ETFと個別株を比べてしまっているので、

趣旨からはやや外れた、飛躍した使い方になっています。

 

注意点の確認になりますが、

株式と債券、コモディティと言った資産クラスについては揃えていた方が良いですね。

 

あとは通貨。

 

インフレ率の高い国の通貨は政策金利も高いことが多く、

そうなるとリスクフリーレートが高まりますので、シャープレシオは下がります。

しかし、安全資産利子率をどの資産でとっているかはわかりづらく、

仮に日本国債で揃えてとってしまっていたら、

全く見当違いなシャープレシオが算出されてしまいます。

 

これは円で考えれば為替の影響も加味されるので、

良いのかもしませんが、

それでもトルコ債に投資した場合とも比べて株式のリターンを評価しようと。

 

また例えば、VOOやVTIやQQQなどで比べるのは良さそうです。

 

他にも一度ご自身で投資している個別株同士で

シャープレシオを比べてみると良さそうです。

以下の記事ではその辺りのことが書かれています。

https://financial.jiji.com/barrons_digest/back_number.html?number=21

 

個別株投資家の方は次のどの銘柄を買えばシャープレシオが改善されるかなども、

考えてPFを組むと良さそうですね!

 

シャープレシオの考え方がとても有用なのは、

投資家の皆さんに年平均リターンだけでない、新たな指標が提供できることでした。

そしてさらには、ご自身のPFの診断し次にどの資産を買えば良いのかのヒントになります。

 

まさに投資家目線の良い指標ですね!!

 

 まとめ

  1. シャープレシオは平均リターンにリスクフリーレートを引いたものを、
    標準偏差で割った指標である
  2. シャープレシオは同じクラスの資産同士を比べること
  3. シャープレシオで自分のポートフォリオを評価し、標準偏差を下げるよう資産の分散をすると良い

最後に

今回はシャープレシオについて調べてみました。

これはファンド間の成績の評価をするときに使われているものですが、

自分の全体的な資産運用を評価する上でもとても有用であることがわかりました。

いかに標準偏差を下げるか、は注意した方が良いでしょう。

日本だとリスクフリレートが限りなく低くなっているのは明らかです。

その意味でも、堅実な資産運用をするだけでも

十分価値があるように思います。

ぜひ、シャープレシオの考え方を活かしてファンドの評価だけではなく、

ポートフォリオの形成に役立てて貰いたいです。

 

本日は長文をお読みいただきありがとうございました。

それではまた!