【親の資産運用アドバイス】元証券マンが考える父親に勧めた対面証券との付き合い方
対面証券は引き受け証券の取引きにおいて機会利益がある
対面証券はこれから衰退の一途をたどると考えられますが、
一方で全ての方がネット証券を使えるということはありません。
例えば、ネットリテラシーの高い若い方であれば問題ありませんが、
ご高齢の方の場合はどうしても利用せざるを得ない場面もあります。
実際にBCの父親は対面証券のみで証券を保有しています。
どうすればいい?と言われるときに答えいていることをまとめたいと思います。
- 対面証券は引き受け証券の取引きにおいて機会利益がある
- 引き受け株式(公募株)を購入する
- アメリカに上場する新規公開株を購入する
- 社債を購入する
- 外債を購入する
- 対面証券は引き受け証券の取引きにおいて機会利益がある
引き受け株式(公募株)を購入する
これはいわゆる公募株のことですね。
大事なのは新規上場時の公募株ではなく、上場企業の売り出しまたは新規発行のことで、IPOではなくPOだということです。
イニシャルパブリックオファリングではなく、パブリックオファリングのことですね。
これは引き受け株式数の多い主幹事証券であれば、倍率にもよりますがある数倍程度の倍率に止まることも多く、IPOに比べると現実的な取引になります。
もちろん、その企業の株自体が良いかどうかもありますので、目論見書なんかを読んでの自己判断になります。普通の営業の方であればしっかりと説明もしてもられると思います。
これは、購入時の手数料がかかりませんので、株式の配分がどうなるかもありますが、
検討してみても良いのでは無いでしょうか。
注意すべきなのは、新規発行であるかどうかです。
またその売り出しまたは新規発行の株式を、市場に出すことによる需給の崩れなどですが、新規発行であればその資金使途は投資であることが多いので面白いかもしれません。
投資をしていますと自社株買いには注目が行きますが、確かに株主還元の意味ではよくとも、逆に言えば成長に資金を使わないという意味で、株式の新規発行とは真逆になります。
アメリカに上場する新規公開株を購入する
遡ると、今人気のVisaなども普通に日本でも引き受けがありました。
これの意味するところはまず、新規公開株では大型上場のものは比較的ブックビルディングも現実的な倍率に収まり購入できることがあります。
ただ、ソフトバンクのような、あるいはゆうちょ銀行のような、日本の大型株は市場での資金調達がメインで、今後の成長戦略は不透明なものが多いです。
そのため、新規公開株であっても、需給が悪くかつ長期的な成長が期待できないことが多いです。
ただ、アメリカは違いますね。1兆円規模の時価総額であればまだまだ成長株になります。なにせ世界を顧客にしていますので、規模が違います。
ただそうした銘柄は流石に倍率も低くなりますので、ブックビルに申し込めば購入できることもあります。
もちろん、目論見書等、中身はしっかりみての判断が必要になります。
社債を購入する
社債なんかは対面証券の方がまだまだ購入しやすいのでは無いでしょうか。
新規発行であれば手数料もかかりません。
これも引き受けがなければ買えないので、ネット証券でもそうした引き受け業務が強くなれば別ですが、現状はそうでは無いでしょう。
ただ、個別の債券投資は難しい面も多く、利回りも低い現在ではあまり現実的では無いかもしれません。
外債を購入する
これも社債と近いですね。
債券利回りが低下していく局面だと値上がり益も期待できるので案外面白いです。
ただ、為替手数料がバカ高いので注意が必要です。
直接ドルで入金なんかができれば良いのでしょうかね。。
対面証券は引き受け証券の取引きにおいて機会利益がある
株式、債券、ともにそうですが、ネット証券よりも強い引き受け業務があります。
その点はメリットがありますので、投資の機会を得られるかもしれません。
しかしながら、セールスマンもセットになりますので、良い担当に当たればラッキーですが、面倒臭いことも増えてしまうこともあります。
一概に対面証券がだめ、ネット証券が良いとはならずに、
注意すべき点はしっかりと見据えながら、有益な付き合いができることをBCは願っています。